聖地には蜘蛛が巣を張る【2023-27作目】
雑味を帯びた映画
【★★★☆☆】
本作の舞台が
イスラム圏のイラン
ということで
撮影現場が雑然としており
加えて
殺し方も雑
死体の遺棄の仕方も雑
女性のお化粧も雑
あくまでも私の私観ですが
雑、雑、雑…
と感じる映画でした
内容が宗教色を帯びており
なかなか難しいものがあるでしょうが
日本を舞台にし
日本人の手により丁寧にリメイクした作品
を見てみたい気がします
本作の主人公が
殺人鬼なのか
英雄なのか
という議論があるでしょうが
この点にもっとフォーカスをあてて
強めに描いた方が
もっとメッセージ性が強くなり
ガツンと来る映画になったのではないか…
と鑑賞後感じました
女優さん
カンヌの賞を取ったそうですが
男優陣の
お父さんとその息子も
それ以上に良い演技してました
ノック 終末の訪問者【2023-26作目】
もう少し深みが欲しかった
【★★☆☆☆】
なぜか
「自分たちの家族一人を殺さない
人類が滅亡する(自殺はダメ)」
と選ばれてしまった家族
それを
実行させにくる団体さん
のストーリーです
団体さんが
◯なぜそのようなことを請け負ったかの背景
◯家族に殺し合いをするようにさせる説得力
が不足しており
イマイチ映画に入り込むことができませんでした
私でも
この団体さんがきたら
恐れることはあっても
家族を殺すまでには至らないなあ
と感じてしまいました
みなさん
良い演技をしてましたし
監督の演出も
ベタではありましたが
嫌いではありませんでした
しかしながら
シナリオだけが残念だったので
もったいない映画
と私は思います
ザ・ホエール【2023-25作目】
謝罪する男と怒れる人々の話
【★★★★☆】
この映画
一つの部屋で話が完結しますが
主人公以外
みんな怒ってます
主人公だけが
ずっと怒られっぱなしで
あとはみな
主人公に怒りをぶつけます
映画を見終えたあと
この「怒り」が全てストンと
腑に落ちる感じがして
もう一度
改めて最初から見直したい
そう思わせる映画でした
一つの部屋のみで
映画を完結できる演出が秀逸で
アカデミー賞主演男優賞を受賞した
ブレインダン・ブレイザー
の演技にも引き込まれ
一見の価値ありの映画です
私はもう一回鑑賞します^_^
【エスター ファースト・キル 2023-24作目】
前作越えはやはり難しかった…
けどそれなりに楽しめました
【★★★☆☆】
前作のエスターは
私の中の映画史上
上位にランクする作品です
よってその続編ということで
前作を超えるような驚きは
予想通り難しかったですね
しかしながら
作品自体は
シナリオに一応の意外性があり
お父さん、お母さん、お兄ちゃん
それぞれが見事に演じており
ライトなホラー映画としては
とても楽しめました
特に
最後のエンディングは
前作への橋渡しが
きちんと描かれており
前作ファンとしては
とっても納得のいくものでした
エスター役の女優さん
13年の年を経ても
同じ役を演じられることに
感銘を受けました
また
10数年後に
続編を見てみたい気がします^_^
ロストケア【2023-22作目】
どちらが正しいのか分からない…
【★★★★☆】
まさに現代社会に突きつけられた問題に
正面から取り組んだ作品
長澤まさみが扮する検事
対
現代日本が抱える介護問題の代弁者
松山ケンイチ
の構図の映画です
日本の刑法上
人を殺すこと = 殺人罪
となってますが
介護に困窮を極めた人達にとって
果たしてそんな単純な数式だけで
人を裁いて良いのか
ということを
心の底から考えさせてくれる作品です
リアルに
検事である長澤まさみ
人殺しである松山ケンイチ
のどちらが正しいのか
分からなくなるような感覚に襲われます
最後に二人が対峙する場面の
カット割りも秀逸で
本作品のテーマが
監督の力によって
より引き立てられてると感じました
役者、監督を含めたスタッフ
双方共に素晴らしい作品でした
それにしても
柄本明さん
様々な作品に出てきますが
どの作品の演技も
超ナチュラルにハマっており
本当に毎作品
感心させられております
日本を代表する
名脇役ですね
エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス【2023-17本目】
私の理解力不足なのでしょうか…?
【★★☆☆☆】
2023アカデミー賞
最多ノミネートということで
楽しみにしてたんですが…
ちょっと
私の理解力を超えてきましたねえ…
アクションシーンは
嫌いではないですが
そもそものストーリーが
よく分からなかった…
残念です…
オットーという男【2023-10作目】
熱い男の静かなストーリー
【★★★☆☆】試写会にて
妻に先立たれ
自暴自棄になっている男のストーリー
正義感が強く
曲がったことが許せない故に
周囲との軋轢を生み
ギクシャクした生活を送っている
そこに現れた
自由奔放なファミリー
本作は
このファミリーや
その他ご近所さん等々との交流を通じ
主人公のトムハンクスが軟化していく物語
です
全体的にとても
静かで穏やかな映画です
トムハンクスが
様々な策を講じて
妻のそばに行こうとしますが
それも淡々と行われ
激しいシーンは特にありません
しかしながら
トムハンクス演じる主人公
そして
ご近所ファミリーのママ
の心はとても熱いです
本作品を鑑賞し
胸が熱くなり
心を動かされるのは
このギャップ故でしょうか?
ネット社会となり
人と人との関わりが希薄な現代において
本当に必要なものは何か?
そんなことを
教えてくれた映画でした